複数の学問の分野を横断的に研究する「学際研究」の学術誌、「といというとい」の創刊準備号が発刊され、記者会見が7月27日、オンラインで行われた。主催は同冊子責任編集で京都大学学際融合教育研究推進センターの宮野公樹さん。
同誌は掲載までのプロセスに独自の手法を採る。持ち込まれたコンセプトペーパーの投稿者や編集委員が選んだ1人の識者を加えた8人程度でコメントを入れるほか、対話の場を可能な限り設けるようにするという。
例えばキリンの解剖記で知られる東洋大学の郡司芽久さんは、憧れだったという解剖学者の養老孟司さんにオファーをしたところコメントを得た。論考の後には識者や編集委員のコメント、それに対する執筆者の返答を公開する。QRコードで読み込めば、さらに詳細なコメントのやりとりやり取りや対話も見られるようにした。また、テーマと直接かかわらないものの、イメージをふくらませるような写真を入れて読み物としての工夫もこらす。
宮野さんは「来年4月の創刊に向け、自分の研究テーマは従来の分野にはおさまらないと考える血気盛んな方や研究の道を迷っている院生など広く投稿を募りたい」と呼び掛けた。
A4判、112ページ。価格は3,300円。Amazonや「ユニオン・エー」のホームページなどからで購入できる。