百万遍の知恩寺(京都市左京区)で5月28日、「istockalypse kyotoフォトサミット」のワークショップが行われた。主催は写真を中心としたコンテンツプロバイダーのゲッティイメージズ。
同社が運営するオンラインマーケットサイト「istockalypse」が、世界の都市でフォトグラファー向けに行っている同イベント。同ページで活躍するアーティストが来日したほか、初心者に向けのプログラムも用意した。
昨年東京で開催され、2年連続で日本の都市での開催となった。東京オリンピックを控え、需要が高まることを見越して日本人が撮影する日本の写真を増やしたいという背景もある。
京都大学で同日、同サービスに写真を提供したい初心者フォトグラファー向けにレクチャーが行われた。講師を担当したレベッカスウィフトさんは、自然光で撮られたナチュラルなものが世界的に好まれることや、日本では自然だけでなく、医療や教育の現場にまつわる写真のリクエストが多い傾向を紹介。実際に同サイトで提供されている「桜」「鳥」「女性」といった同じテーマの4枚を例にして「写真の上に文字を入れ背景として使える写真や、テーマがはっきりとわかるものが好まれる」と解説した。
レベッカさんに京都の撮影のポイントを聞くと「旅行者が撮影する鳥居や寺より、生活スタイルといった日常に密着したもの。京都には大小のビジネスを切り取るといいのでは」とアドバイスする。
同社の島本久美子社長は「ただ美しい写真よりも今のトレンドに合った日本の写真が求められている。当社が提供している中で日本の写真が占める割合は1%。これからオリンピックや観光の分野で需要は確実に増える。イベントを契機に90万点の新たな写真を加えて充実させ、日本での裾野を広げていきたい」と話す。