ロームシアター京都(京都市左京区岡崎最勝寺町)で4月21日、複合イベント「OKAZAKILOOPS」の制作発表が行われた。
今年リニューアルオープンした「ロームシアター京都」をはじめ、昨年から新エリアの拡充を進める京都市動物園のほか、図書館、美術館、平安神宮などの集まる岡崎地区を中心に、音楽を軸に科学や伝統といった分野を掛け合わせたプログラムを9月3日・4日の2日間にわたり展開する同イベント。
ダンサーの首藤康之さんと老舗西陣織店「細尾」の細尾真孝さんがオープニングステージなどを担当する。首藤さんによると、実際に細尾さんの工房にも見学もして理解を深めたといい、「細尾さんは海外メーカーとコラボしているが、バレエと西陣織が出会ったときに違った面から光が当たるのでは」と期待を寄せる。
このほか、チリのアルマ望遠鏡で観測されたデータを、オルゴール盤に置き換えて作った作品を元に、京都出身の作曲家・高木正勝さんらが展開した楽曲を演奏。会場ではオーケストラアレンジを加え、京都市交響楽団(指揮=広上淳一さん)とコラボレーションする。
この日は、京都に拠点を持つ彫刻家の名和晃平さんとベルギーを拠点とするダミアン・ジャレとの新作パフォーマンス作品「VESSEL」も発表。ダンサーの顔をあえて隠してその人の個性や表情を見せないことで、匿名的な身体に落とし込み、ダンサーを彫刻的に見せる試みに挑むという。
期間中、平安神宮の夜間拝観のほか、毎日放送、KBS京都、αステーションのアナウンサーらによる朗読劇も行う。京都国立近代美術館では人工知能によるDJプレイを進化させた企画を予定する。