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登録会館(京都市中京区)で1月16日、京都市とスターバックスによる「エコアクションづくり」ワークショップが行われた。
「YES,WE DO KYOTO!」と名付けられた同プロジェクトは昨年11月、「エコアクションづくり」の参加者を募集。当日は、抽選で選出された僧侶チームや市職員と留学生の混成チームなど14チーム57人のほか、京都市内にあるスターバックス全店舗の店長も参加した。
会場では、コーディネーターの兼松佳宏さんが参加者らに「『京都らしい』『エコな』『ライフスタイル』というキーワードを身近な言葉で考えてほしい」と課題を出した。
「京都らしい」キーワードに関連して一澤信三郎帆布(東山区)の一澤信三郎さんも登壇。「知恵を働かせたり工夫したりせんようになる」とマニュアルを設けなかったり「機嫌よう働けるまでおったらええねん」と定年を設けない独自のスタイルを紹介。「うちのカバンを何度も修理してずっと使い続けるお客さんも多い。うれしいけどそろそろ買い換えてもろた方がありがたいんやけど」と笑いを誘っていた。参加した学生からの「信三郎さんにとってエコとは」の質問には、「無理せんと生きることかな。お金があっても1日10食もいらんやろ」と答えていた。
京都大学のフィールド科学教育研究センターの伊勢武史さんは、「エコな」キーワードに関連して、科学的なものの見方や「車で10キロ走ると、レジ袋30枚分の二酸化炭素を排出する」といった数字に換算して客観的に行動を捉える手法を紹介。その上で、「何かを我慢しないといけないアクションではなく、楽しめたり役立ったりする『一石何鳥』になるアイデアを探してほしい」と締めくくった。
「ライフスタイル」のキーワードは、「ovaqe(オバケ)」の松倉早星(すばる)さんが担当。独立後、あまりの仕事に忙しさから自分の生活を振り返ったという松倉さんは、「誰でもできる仕事は受けない」など「やらないことを決める」決断をしたことで、遊び心のある生活が取り戻せたという体験を話し「子どものころ空き地で遊びを作ったように固定概念を離れ、頭を柔らかくして考えて」と参加者にアドバイスした。
参加者たちは、講演や周りの意見を聞きながら独自の「京都らしいエコなライフスタイル」の定義を掘り下げ、意見交換や発表を行った。
下京区で雑貨店を営む増谷彩子さんは「さまざまな年齢や職業の方と思いを共有することで、これまでに無い気付きがたくさんあった。実際に自分たちが考えたアイデアが採用されるかもしれないと思うと、次回も楽しみ」とワークショップを振り返っていた。
同プロジェクトでは、残り2回のワークショップを経て、実施するアクションを選定。京都市内のスターバックス全店で実施してから、京都市として市民に参加を求める。