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京都・南禅寺そばで「アラビア書道」展 五郎丸選手をイメージした作品も

感謝の言葉を書いた作品

感謝の言葉を書いた作品

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 南禅寺近くの京都市国際交流会館(京都市左京区粟田口鳥居町、TEL 075-752-3010)で12月1、アラビア書道の展示会が始まった。主催は日本アラビア書道協会。

五郎丸選手の名前

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 アラビア書道は、西暦650年ごろに成立したコーランを正しく正確に伝える必要から整理された言語体系を基礎とし、オスマン・トルコ時代に発展。現在でもイスタンブールが中心地となっている。竹などを削ったペンを使って、右から左に書く。毛筆の書道とは異なり、かすれやにじみは良しとせず、デザイン性の高い文字が特徴。時代や地域、用途によってさまざまな書体が用いられるが日本ではコーランに使われている「ナスヒー書体」、曲線が特徴的な「スルス書体」が使われることが多いという。

 日本には1970年代に日本に紹介され、20数年前にアラビア書道家で大東文化大学教授の本田孝一さんが教室を開講。全国7都道府県・17カ所に展開し、約300人の生徒がアラビア書道を学んでいるという。

 会場にはコーランの一節や好きな言葉を書いた生徒の作品48点が並ぶ。紙や文字の色だけでなく、花の写真やイラストを添えたり、額装にも工夫を凝らしたりする。同協会代表の本田孝一さんの作品はコーランの一節を円状にデザインしている。展示室の一角には、アラビア書道で書かれたスポーツ選手やアーティスト名前も。今年のラグビーワールドカップの活躍で時の人となった五郎丸歩選手の名前は、日本代表チームのユニホームカラーが使われている。アラビア書道のカードも販売。収益は同展示室の改修費として寄付される。

 同協会事務局長の山岡幸一さんは「『ラマダン』『ハラール』などイスラム文化が多くの人に知られるようになってきている。マスメディアで『イスラム』という言葉が連日使われ、良いイメージを持っていない人もいるかもしれないが、アラビア書道を通じてイスラム文化の多様性と深さを感じてもらえたら」と呼び掛ける。

 開館時間は10時~17時(最終日は16時まで)。12月5日には、名前を書いてもらうコーナーや、ヘナアートの体験、アラビアミュージックのライブなども予定する。今月6日まで。

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