五花街の一つ上七軒(上京区)周辺で11月6日、町家のライトアップイベント「都ライト」が始まる。
町家の内側から照明を当て、格子戸から伸びる影を美しく見せる同イベントは今年で11回目。約120個のスポットライトを使いライトアップした建物は、上七軒会場では35軒、浄福寺通大黒町会場は15軒、2会場をつなぐ上立売通、六軒町通、五辻通は45軒、合計95軒の民家と店舗が協力する。
実行委員会のメンバーは京都の大学生26人。本年度代表の京都府立大学3回生の嶋本愛弓さんは「地域の方の協力で11回目を迎えた。暮しの明かりの温かさを訪れた人に感じてもらいたい。地域の魅力再発見のきっかけとなれば」と話す。
本年度は、「地域とのつながりを今まで以上に大切にしたい」との思いから、近隣の翔鸞(しょうらん)小学校の児童や地域の親子を集めて、牛乳パックで行灯(あんどん)を作るワークショップを行った。作った行灯約200個は、翔鸞公園に配置する。イベント後のワークショップも企画中という。
学生が影の伸び方などを計算しながらライトの配置をするが、民家にスポットライトを配置する時は、住民と打ち合せしながらライトの当て方を相談することもある。初年度から同イベントに協力し、上七軒通の帯屋を営む長谷川小四郎さんは「町家を内側から照らし、格子の美しさを見せるという企画に共感した。学生たちは今年どんなアイデアを持ってくるのかが毎年の楽しみ」と笑顔を見せる。
点灯時間は17~21時(最終日は20時30分まで)。11月8日まで。