賀茂別雷神社(通称=上賀茂神社・京都市北区)で10月17日・18日、「京都パンフェスティバル」が開催される。
ザ・リッツ・カールトン京都が出品する「クロワッサン イスパハン」
21年に一度の式年遷宮を迎える同神社の奉祝事業として開く同イベント。会場の芝生広場には2日間で京都市内のホテルやパン店など約20のパンのブースを並べる。
ザ・リッツ・カールトン京都(中京区)の「ピエール・エルメ・パリ ブティック」は、ローズやライチが香る「イスパハン」フレーバーのクロワッサンなど約10種類を用意する予定。一部は朝食でしか提供していない商品もあるという。上七軒近くに店を構える「Leu Coco Ryne」(上京区)は、つぶあんと八ツ橋アイスを挟んだクロワッサンを用意。ANAクラウンプラザホテル京都(中京区)は、アメリカ発祥の「ポップオーバー」を用意するという。
同事務局の佐藤寛之さんは「京都の歴史ある神社ということで、パンのイベントは不思議に思う人もいると思うが、神饌(しんせん・神様に捧げる食事のこと)など食とも深く関わりのある同神社で、現代においてパンを除いて食文化を語ることは難しいという側面や、京都は最新の統計でもパンの消費量が日本一だということもあり、大規模なパンのイベントも無かったことから企画した」と話す。
「かつての神社の姿は、地域に根ざしたコミュニティーの拠点の一つだったが、今では冠婚葬祭などに限られてきていることを憂う向きもある。当日は、横綱の奉納土俵入りや、笠懸神事といった儀式も行われる。親しみやすいイベントを入り口に、京都の文化や技術の継承に寄与している遷宮の意義や現代の神社の姿を見てもらえたら」と呼び掛ける。
開催時間は10時~16時。入場無料。