京都国立博物館(京都市東山区)で3月12日から、「琳派400年記念プロジェクションマッピング」が行われる。
「琳派」テーマに、京都大学の土佐尚子さんらが手掛けた映像作品を使う。映像は、CGなどの特殊効果を使わずに、絵の具や水滴が跳ねたり流れたりする様子をハイスピードカメラで撮影し、一瞬の出来事を200倍の長さにして同館の外壁に投影する。
加えて、狂言師の茂山逸平さん演じる「神鳴(かみなり)」の雷神が空から落ちる場面をアニメーションの雷神と共に描くほか、生け花の未生流笹岡の家元、笹岡隆甫さんの協力で尾形光琳の「燕子花(かきつばた)図」や「紅白梅図屏風」など作品に登場する花などを通じて時の移ろいを表現する。12日からは、会場に笹岡さんの生け花を展示する予定。
土佐さんは「作品は27分と、プロジェクションマッピングとしては長編。肉眼では見えない身の回りの現象を撮影し、次世代の京都の「琳派」を担うであろう2人の協力で完成した。テクノロジーと伝統の組み合わせを楽しんでもらえたら」と来場を呼び掛ける。
開催時間は18時30分~20時30分。途中休憩を挟む1日3回上映。入場無料。観覧にはウェブサイトからの事前申し込みが必要。(14日は満員のため入場不可)。3月15日まで。