親子向けの食育教室「田んぼの学校-恵み編-」が12月14日、ラ・キャリエールクッキングスクール(中京区)で行われた。主催は宝酒造(下京区)
参加者は今年の春からNPO法人「森の学校」と共に南丹市で田植えや、草取り、稲刈りなどを経験。田んぼが育む生き物の生態やその多様性について学習してきた。当日は21組71人が参加。毎年応募数が増えており、今年は650組を越える親子から24組が選ばれた。
最初は子どもと大人に分かれ、子どもは来年の春に届くみりんのラベル作りを、大人は本みりんの効果についての講義を受けた。講義では、みりんとみりん風調味料の違いを比べた。実際に高野豆腐を食べ比べてみると、「柔らかさが違う」という声が上がった。
親子そろっての料理教室では、大豆入りの田作り、若鶏のきじ焼き、だし巻き卵、白みその雑煮とみたらし風団子づくりに挑戦。茨木市から参加した上野夏鈴(かりん)ちゃんと花夢(かのん)ちゃん姉妹は、それぞれ野菜を切ったり調味料を合わせたりと慣れない作業にも両親の助けを得ながら取り組んだ。「田んぼに入る機会をつくってあげたい」と参加した川部さん一家は、だし巻き卵に苦戦しながらも、おいしくに仕上がったメニューに満足げだった。
最後に、京都府立大学食事学研究室が食育の授業も行った。「節句カルタ」からおせちの札を選んで、料理や食材に込められた思いを紹介。カルタの企画やデザインは学生が担当し、同社は酒パックを再利用して製作を手掛けた。子どもたちは、聞き慣れない料理も想像を働かせながら札を取っていた。大人からも「おせちはおいしいとも思っていなかったが、こんな意味があったのか」と驚きの声が寄せられた。同大4回生の奥井美和さんは「豊かな時代であっても、毎日健康に過ごせることや、食べ物に感謝してほしい」と締めくくった。
来年のプログラムは2月ごろから募集を行う予定だという。