松原京極商店街で10月16日から、「松原京極商店街秋祭り」が始まった。
松原通の新町通から大宮まで約40店が軒を連ねる同商店街。弁慶と牛若丸が出会ったという逸話の残る五条大橋は、現在の松原西洞院ではないかという説から「義経と弁慶ゆかりの地」の旗が通りに下がる。戦時中に鉄製のアーケードが軍に徴収されるなど歴史のある商店街だが、近年では閉店する店も目立つようになり、活気を取り戻そうとさまざまな取り組みが行われている。
会期中は各店で値引きなどのサービスを実施。16日には「井上漬物店」でのライブが行われたほか、商店街オリジナルの「ハムカツカレー」を販売。ちんどん屋や、子ども向けの手作りルーレットなども用意された。
イベントで「カレーいかがですか」「ハンドマッサージもありますよ」と声を掛けるのは、京都府内で小規模劇場を利用する劇団やアーティストと共に作品づくりに携わるNPO法人「フリンジシアタープロジェクト」(京都市下京区岩戸山町)のスタッフ。商店街のそばにあるコミュニティースペース「KAIKA(カイカ)」での演目もPRする。同スペースの一角を事務所にして5年ほどになるが、祇園祭の時には、岩戸山のちまき売りの手伝いをするなど少しずつ関係を深め、初めてコラボという形で祭りに関わるようになった。
地元の人からは「あそこでは何をしているのだろう」と思われていたが、少しずつ顔見知りになり、劇場に足を運んでもらう例も出てきたという。「若手ということで期待されている部分や、受け入れてもらっていることもあると思う」と同NPOスタッフの渡邉裕史さん。「児童館との連携で地元と新しく入ってきた住民との交流を進める取り組みなども進めていきたい」とも。
同劇場では、KYOTO EXPERIMENT(京都国際舞台芸術祭)の関連企画のマイム公演「「」や、19日には同劇場で松原京極商店街からの「出張商店街」を予定している。
10月19日まで。