京都水族館の「泳ぎの苦手」なペンギンが11月21日、3メートル近い潜水を披露した。
泳ぎを披露したのは今年3月に同館で生まれた雌のケープペンギン。識別用の紫色の輪を付けているため、最近では「紫ちゃん」と呼ばれるようになっている。水を怖がるそぶりを見せたため、9月ごろから飼育員の福嶋弘幸さんと「泳ぎの練習」を始めた。水に慣れると、少しずつ深い位置で餌を与えるようにしていた。現在では、他の個体から少し距離をとりつつも餌を取りに潜れるようになったという。
この日紫ちゃんは、福嶋さんの側まで潜るものの、手から餌を取ることができなかった。「気温が下がり、他の個体の食欲が増したので、近づけなかったからでは」と福嶋さん。他の個体が陸に上がった後の「居残り」では3メートル近く潜り、福嶋さんの手から豆アジを約100グラム食べた。
「泳ぎの練習を始めた頃からくらべると、とても成長を感じる」と福嶋さん。「他の個体と一緒に、餌を規定量が食べられるようになれば。皆さまにも引き続き応援していただけたら」と呼び掛ける。