清水寺・経堂（東山区）と元離宮二条城・二之丸御御殿台所（中京区）、御寺 涌泉寺（東山区）で10月15日から、アート博覧会「観○光（かんひかり）EXPO2011」が開催される。

　「観○光」の名称は、観光がもともと国の光を見るという意味を持ち、この間に円窓（えんそう）を入れることで「心の中を見る」ということを表しているという。今回は「序」「破」に続く「急」にあたる回となる。画家の中堀慎治さんや、漫画家のしりあがり寿さん、震災後も日本にとどまり活動を続けるドイツ人アーティスト、アンティエ・グメルスさん、ゲオーグ・マテスさんなど、30人の作品を展示する。今回のテーマは「光」。「東日本大震災への復興への思いを光に乗せて放つ」という意味を込めている。

　今回新たな試みとして、しりあがり寿さんの「4コマ漫画スタンプラリー」を実施。各会場に設置した漫画の1コマのスタンプを集め、オチの4コマ目は参加者自身が描いて完成させるもの。参加アーティストが審査を行い優秀作品には賞品を贈る。広報担当者養成校エファップジャポン（東京都渋谷区）の学生が提案し、「3つの会場をつなぎ、参加者にも参加してもらえる」と評価され実現した。

　「作家自身が実行委員会を立ち上げるなど、作家の思いが強いイベント。歴史的な建物とアートの融合した空間を通じて、復興への祈りや文化を発信し、伝えていきたいという作家たちの思いを感じてもらえたら」と広報担当の高熊由香さん。

　初日となる15日にはバイオリニストの古澤巌さんによるチャリティー奉納演奏なども予定している。

　会場によって開催時間は異なる。展示については無料。今月24日まで。