日本漢字能力検定協会(京都市下京区烏丸通松原下ル)が12月10日、恒例の「今年の漢字」を清水寺「奥の院」舞台で発表し、同寺の森清範貫主が揮毫(きごう)した。
今年で16回目となる同イベント。全国650カ所に設置した応募箱やインターネットを通じ「今年の世相を表す漢字」を募集した。応募総数は285,406件。昨年は政権が交代し新内閣が発足、スポーツ界ではイチロー選手とボルト選手の新記録、裁判員制度などの新しい制度も始まったことから「新」が選ばれている。
2010年の「今年の漢字」には5.09%を集めた「暑」が選ばれた。その背景には「記録的な猛暑から健康や生活に影響をもたらした」「自然界では山で餌不足となった動物が人里に出没するなど、いつまでも続く『酷暑』に地球温暖化の警鐘を感じた」「チリ鉱山で70日目に全員が無事生還するというニュースや、小惑星探査機『はやぶさ』が地球への突入温度10,000度という暑さを耐え、世界で初めて小惑星の微粒子を地球に持ち帰るという快挙を成し遂げ、人々は未来への希望を得た」という意見が寄せられた。
2位以下の漢字は、「中」「不」などが続いた。
揮毫された漢字は今年1年の出来事を清め、来年の幸せを願う目的で清水寺「奥の院」に奉納される。12月11日から同31日午前中まで清水寺本堂で一般公開する予定。