京セラ、KDDIの創業者で、今年2月からは日本航空会長職を無償で引き受け同社の経営立て直しに尽力し、内閣特別顧問にも就任した日本を代表する経営者・稲盛和夫さんの新書「ど真剣に生きる」が9月10日、NHK出版から発売される。
2006年、NHK教育テレビにて放送された番組を基に再構成した同書。内容は「リーダーの条件」「挫折だらけの青春」「会社は誰のものか」「何のために生きるのか」の4章から成る。各章の章末には同番組のインタビューをまとめたインタビューも採録。
同書では、青少年時代の挫折の数々や、京セラ創業当時の苦難の時代を乗り越え、いかに自分の歩む道を見出し、自らの経営哲学つくり上げたのかを凝縮する。京セラを京都の町工場から世界的企業に育て上げた著者が、その波乱万丈の人生や独自の経営哲学を語り尽くす。
また6,000人の塾生数を擁する経営塾「盛和塾」の塾長として若手経営者の育成にも心血を注ぐ著者の思いや、社会貢献にも熱心に取り組み1984(昭和59)年に設立した稲盛財団の国際賞「京都賞」への思いなどもつづられている。
「ど真剣に生きる」は「世のため人のために尽くすことが人間として最高の行為である」という著者の人生観に基づき、どんなことにも「ど」がつくほど真剣に取り組んできた著者の信条を表しているという。
世界同時不況を経て、日本の経済界に希望が必要な今、「ど真剣に自分と向き合い、愚直なまでに自分流を貫く著者の考えは、経営者のみならず人生に悩む若者など幅広い世代の人々に受け入れられるのでは」とNHK出版担当者。
仕様は新書判176ページ。価格は693円。