英国の伝説的なシンガー、ヴァシュティ・バニヤンさんが2月28日、クラブメトロ(左京区川端丸太町下ル、TEL 075-752-4765)でライブを行った。
バニヤンさんは、1960年代に英国の音楽業界に身を置き、「ボブ・ディランの女性版」「新マリアンヌ・フェイスフル」とも言われたが、業界に幻滅して姿を消した後、馬車で2年を費やして向かったアイルランドのスカイ島に移住。その後も、ロンドン、アイルランドと転々としながら、その間も多くの若手フォークシンガーなどに影響を与え続けた。ロンドンに一時滞在していた時期に、「Just Another Diamond Day(ジャストアナザーダイヤモンドデイ)」を発表して以来、2005年には35年ぶりとなる新アルバム「Lookaftering(ルックアフタリング)」を2005年にリリースし、カムバックを果たした。
同クラブで行われたライブチケットは、前売り券が即完売に。ライブでは、「ルックアフタリング」に収録されている楽曲を中心に14曲を歌い、1時間30分の公演になった。当日は、原田郁子さん=ボーカル、ミトさん=バス、伊藤大助さん=ドラムのユニット「クラムボン」もゲストライブを行った。そのため、満員(300人)の観客は、バニヤンさん目当ての50代の男性と、「クラムボン」ファンの若い男性が目立ち、観客は両者の演奏に堪能していた。
「クラムボン」のミトさんはバニヤンさんの大ファンで、共演できたことをとても喜んでいたというエピソードも。ライブ終了後もバニヤンさんは、ファンとの写真撮影やサインのため1時間以上会場に留まったという。