西院近くにあるカフェ「polyphony(ポリフォニー)」(京都市中京区壬生東土居、TEL 075-205-3264)で10月22日、ワイヤオブジェ作品展「マチャップ文具店の読める展」が行われる。
マチャップ文具店は、デザイナーの足立欣也さんが始めたワイヤオブジェ屋号。テレビでワイヤオブジェを見て『自分でもできるかも』と作り始めたのがきっかけで制作を始め、本職の傍ら各地の手作り市などで販売を始めて6年になるという。
デッサンをイメージしたシンプルな線をワイヤで表現するので足立さんは作品を「カーボンライン」と呼ぶ。平面と違って陰ができるのも魅力の一つなので、陰の形がごちゃごちゃしないように気をつけているという。モチーフはカメラなどの小物や、動物、アニメのキャラクターまで幅広い。
最近は、人の顔や絵本に登場するイラスト、事務所の看板といった個別のオーダーにも応じる。「リクエストをもらうと『どう立体にしよう』と工夫することで、新たな作り方にも挑戦できる」と足立さん。最近は、番線と太いワイヤを組み合わせたカゴなどの新たな作品にも取り組む。
個展は、クラフトイベントで知り合った前野治人さん、明子さん夫婦が営む同カフェ1周年の記念イベントでもある。「手作り市では限られたスペースになってしまうが、お店は木材の暖かみがあり天井も高く、いつもとは違った展示ができる。通常よりも大きな作品や、ワイヤを多く使ったものも含め、200点ほど用意したい」とも。
「読む展示」と名付けた同個展。足立さんは、手作り市でも作品名と金額と共に、制作時に思い浮かべたストーリーを文にして添えているが、今回は「マチャップ文具店」の由来や足立さん自身について書いたパネルを用意。カタログを兼ねてこれまでの作品を集めた写真集も発表するという。当日限定のフードメニューも用意する。
当日は、約1時間で「衣食住」をテーマにしたモビールを作るワークショップ(1,500円)も初開催する。足立さんは「ワイヤは難しそうと言われるが、道具と材料さえあればどこでもできる気軽さがある。手作業に慣れた人なら30分ほどで完成できるのでは。実際に作ってみてワイヤの魅力に触れてもらえたら」と話す。
開催時間は11時~18時。