「京都BAL」(京都市中京区河原町通三条下ル山崎町)の地下1・2階に「丸善 京都本店」が8月21日、10年ぶりに復活する。
丸善は、1872年(明治5)に「京都支店(丸屋善吉店)」として京都に開設されて以来、三条通麩屋町や河原町通蛸薬師の移転を経て、2005年に閉店。三条通麩屋町の丸善は、梶井基次郎の小説「檸檬(れもん)」の舞台となったことでも有名。閉店時には、閉店を惜しむ客が本の上に「黄金色に輝く恐ろしい爆弾」(レモン)を置いていく様子が話題にもなった。
店内には和書100万冊、洋書7万冊、文具3万アイテムをそろえ、洋書の数は東京・丸の内にある本店と同規模の蔵書数を誇り、売り場面積とともに京都地区最大級。復活オープンに際し、店内にはレモン置場を設置し、客が小説の主人公の気持ちに浸ることもできる。地下2階にはカフェも併設され、同小説にちなんだ限定メニューで、レモン皮の器にムースやジュレを重ねた「檸檬ケーキ」(700円)などを提供する。
店長の西川仁さんは「売り場面積の広さを生かし、サイン会やトークショーなどのイベントも開催できれば。京都に根付いた店づくりを展開していきたい」と話す。
営業時間は11時~21時。