清水寺(京都市東山区)の経堂(けいどう)で12月1日、日本漢字能力検定協会が主催する「今年の漢字」で書かれた文字を展示する「漢字が表す20年の世相展」が始まった。
その年の世相を表す文字を募集し、「漢字の日」である12月12日に清水寺で発表し、新年が明るい年になるように奉納する同企画は今年で20年目となる。開始年の1995年に選ばれたのは、阪神大震災やオウム真理教による事件などから「震」の文字だった。昨年は東京オリンピックの開催決定や、富士山の世界文化遺産登録を「輪」になって歓喜したことから「輪」が選ばれた。
同協会の高坂節三代表理事は「これまでの漢字を通してみると、前半は暗い漢字が多いように見える。しかし、2011年の最多得票数を記録した『絆』を契機に国民の意識が前向きになったように感じる。当時の新聞記事のパネルや、揮毫(きごう)を行った森清範貫主のインタビューも上映しているので、当時を思い出しながら見ていただけるのでは」と来場を呼び掛ける。
修学旅行で清水寺を訪れた千葉県の女子高生は生まれた年の漢字の写真を撮影。2014年の漢字は「アナと雪の女王」がヒットしたことから「やっぱり『雪』かな?」と予想していた。
今月5日まで「今年の漢字」の応募を受け付ける(応募箱の設置は3日まで)。2014年の漢字を加えた20文字の展示は12日16時以降。
開催時間は10時~17時。入場無料。