新京極通り、花遊小路の「エッグスギャラリー」(中京区新京極通四条上る、TEL 090-8312-2024)で4月17日より、グラフィックデザインユニット「だるま商店」の個展が開催されている。
個展のタイトルは「今様ジャポネスク」。同展では、今年1月に行われた「熊野古道曼荼羅絵図」のコンペティションで最優秀賞になった作品「極彩色熊野古道曼荼羅絵図」が京都初公開される。
「だるま商店」は、絵師の安西智さんとディレクター兼研究職の島直也さんのユニット。「伝統とキッチュ」をテーマに、「日本の伝統的なモノを史学的・風俗学・民俗学的な観点から研究・再構築して絵にしている」(島さん)という。
島さんはもともと安西さんのファンでだったが、友人のパーティーで出会った安西さんが島さん宅を訪れた際に自分の作品があることを発見し、島さんもそこで初めて絵師の安西さんであることを認識、ユニットを組むことになったという。島さんが京都出身であったことから、2005年に拠点を京都に移した。
「極彩色熊野古道曼荼羅絵図」は「熊野詣で」の様子を描いた作品で、制作にあたり実際に熊野古道を歩きイメージを膨らませた。島さんが、全体のテーマや構想を作り、安西さんがそれを元にパソコンで再現した。現存していない建築物なども描いたり、後白河法皇や藤原定家など歴史上の人物が登場するなど、過去と現在が入り混じった作品となっている。
だるま商店の2人は受賞作品について「絵を観てから実際に熊野に行ってもらえれば」と話している。このほか、日本髪・着物に特化した作品「十二カ月艶娘乱舞図」など全部で約30点を展示。4月末には松尾大社(京都・嵐山)でライブペインティング、5月にはオランダのロッテルダムでグループ展の開催を予定している。
開催時間は13時~20時。入場無料。4月22日まで。