インターネットサイト「街コレ」が現在、サービスを開始している。運営は今年5月に起業したばかりの「Guild Japan（ギルドジャパン）」（京都市中京区御池通高倉西入る高宮町）。

　同社社長の塩田卓也さんは現役の同志社大学法学部4回生。高校生の時は年中野球に明け暮れていたという塩田さん。大学では遊ぼうと決めていたが、生活の軸が定まっておらず面白くならなかったという。2回生のころから、学生とは違う楽しみを教えてもらったという。「学生はお金がないことと、『いつもの』という安心感からチェーンの店に行きがち。社会人の方に個人経営のすてきな店をたくさん教えていただいた」。そんな経験を通じて、「学生がもっと地元の店を利用したらもっと街が良くなるのでは」という思いを抱くようになったという。

　あるとき、世話になっている人から「何も無いところからお金を生み出してみろ」と言われ挑戦することに。営業経験もなく「初めは2人で店に行って、じゃんけんで負けた方が気の弱そうな店員に『フェイスブックページを作らないか』と声を掛けることをしていた」と当時を振り返る。何軒もの店に断られながらもいくつかは成功に導いた。

　昨年には、メーンターゲットを学生にした「架空通貨が稼げる」仕組みを発案。5月には法人化にこぎ着けた。同サイトは、フェイスブックと連動させコメントしたユーザーに1ポイント1円として使えるGP（ギルドポイント）を付与。オンラインだけではなく、イベントなどでもポイントが得られるような機会もつくっていくという。提携先は飲食店とネイルサロンやエステ店などが中心となる。店舗獲得のため何度も飛び込みに歩いたため、対象エリアとなる四条烏丸や河原町の飲食店については「相当詳しい」と自信をのぞかせる。　

　現在、大阪と福岡でもサイトが立ち上がりつつあるという。美容院などから、「休みの日にまで店のイメージモデルを探すために行くのはとても大変。安定してモデルになってもらえる人が確保できたら」などの要望も寄せられるようになった。それに対してミスキャンパス経験者を年単位でモデルになってもらうような取り組みも始めた。

今後も、学生と街の店がうまく関わっていけるビジネスを構築できたら」と意気込みを見せる。