京都の夏の風物詩、五山送り火が行われる8月16日、新風館(京都市中京区烏丸通姉小路下ル場之町、TEL 075-213-6688)で音楽と和ろうそくと酒のイベント「大文字音楽祭」が行われる。
開催は2回目。今年は東日本大震災で亡くなった方への追悼の意味も込める。「送り火は死者の魂をあの世に送り届けるものといわれている。そうした送り火の本来の意味に立ち返るイベントにしたい」と、主催するSound Designの稲田勇さん。会場には行灯や和ろうそくをともすほか、和ろうそくで「大」の字を作り、その周りを日本酒で清める。
出演は、京都を拠点とする山本啓さん(バイオリン)、景山奏さん(ギター)、川上優さん(ドラム・パーカッション)、堀川達さん(ベース)の4人によるインストゥルメンタル・バンド「Nabowa(ナボワ)」や、ナボワとのコラボも行っている長谷川健一さん、レゲエシンガーのJillyさん。
「仕事で海外にも行くが、街の明かりは日本ほど明るくない。『節電』が叫ばれている今だからこそ、明りの意味を考えるきっかけになるのでは」と稲田さん。「あんどんや和ろうそくで亡くなった方の霊を鎮め、音楽で人の心を一つにしたい。イベント後、点灯が始まる大文字を見たときに感じるものが何かあれば」
当日は滋賀県の有名地酒の飲み比べや、日本酒のソルベなども提供する。
開催は18時~(開場は17時)。入場無料。