池坊短期大学(京都市下京区四条室町鶏鉾町)の「むろまちアートコート」で7月26日、「京都朝げいこ」の朝座禅講座が行われた。
コンセプトグラマー(京都市中京区烏丸二条上ル蒔絵屋町)が主催する同講座。講師に妙心寺(右京区)の松山大耕さんを迎え、初回の授業が行われた。男女20人が参加した。
朝講座は座禅の成り立ちの説明から開始。「座禅は一言でいうと『心の掃除』。座禅は悟りを開くための修行として行われているが、現代人にとっても有効」と松山さん。「『無用の用』という言葉がある。これは例えば、仕事から戻ってビールやジュースを飲もうとしたとき、そこにあるグラスにすでに水がいっぱい入っていたらあふれてしまう。空のコップは役に立たないように見えるが、空であることに意味がある。心も同じこと」と説いた。
姿勢や呼吸の方法について説明した後、実際に座禅を組んだ。「心を無に、といっても初めは難しいので数を数えていってください」と松山さん。ゆっくりと参加者の間を回り、姿勢を正していた。約20分の座禅の後には、達成感か、緊張感から解放されたためか参加者は笑顔に。約1時間の講座終了後には仕事に気合を入れるためにたたいてもらおうとする人で連なった。
「夜はどうしても時間が不安定だし、家に帰ったら夕食の支度をしないといけない。以前から朝に参加できる習い事を探していた」と参加者の本多裕子さん。「座禅をしている中で、足や肩がしびれてきたのでたたいてもらってすっきりした。次の回も楽しみ」と顔をほころばせて仕事場へと向かった。