二条城で4月5日、「三道プロジェクト」の作品発表会が行われた。
香道、華道、茶道の3つを中心に、クリエーティブ集団「ネイキッド」(東京都渋谷区)社長の村松亮太郎さんが企画・発信を手掛ける同プロジェクト。昨年のパリに続き2回目となる。
作品の舞台は二条城の香雲亭。池坊美佳さんが種類の違う桜を生け、壁に映像が投影され、音楽が流れる中、室町時代から500年以上の歴史を持つ香道志野流の蜂谷宗●(そうひつ)さんが香をたき、門川市長をもてなした。
映像を担当した村松さんは、作品の中で花を育てる水や太陽を表現したほか、香道の「無」の宇宙を表現したという。村松さんは「パリで出会った蜂谷さんとの出会いが今回につながった。さまざまな人の出会いをいただきながら、今後も発信を続けていきたい」と意欲を見せる。
蜂谷さんは「私自身も父親の背中を見て育ってきたが、父も祖父の、祖父はその父の、と人から人へ受け継いできたもの。父はきっとこの試みに驚くのでは。一人一人が世代ごとに新たな挑戦を積み重ねてきたものが伝統だと思う」と話す。
●=草冠に必