ROS is a trademark of Open Robotics.

このたび、次世代ロボットエンジニア支援機構は、普通科高校生向けのロボット・AI教材「QUESTiX」を開発しました。第一線で活躍する若手エンジニアや大学教員が本気で企画・開発した教材と授業で、最先端のロボット・AI技術体験を普通科高校生へ提供します。

QUESTiXの特徴と教育的価値
QUESTiX（読み：クエスティックス）は、初学者の小中学生・高校生へ大型ロボットを使ったエンジニアリング教育を進めてきた次世代ロボットエンジニア支援機構が開発した最新のロボット・AI教材です。普通科高校生をメインターゲットにしたロボットキット・授業資料を含めた教材で、探究学習などに導入いただけます。

工業系だけではなく普通科高校でもロボットやAIなどの先端技術に自らの手で触れる機会を作ることで、より多くの高校生にテクノロジーを扱うことの楽しさ・魅力を体感いただけます。また、この取組を文理選択の前に実施することで、理工系への進学希望生徒の増加を図ることを意図しており、我が国の産業を担う人材確保・育成問題の解決を図ります。

現役エンジニアが本気で開発した最先端のロボット・AI教材
ロボット・AI分野の最前線で働く若手ロボットエンジニアや大学教員たちが教材と授業を企画・制作。ダイレクトドライブモータなどのスマートモータ、LiDARやカメラなどのセンサ、シングルボードコンピュータ上で動くROS 2でのロボット制御基盤など、近年のロボットで用いられている要素を盛り込み、配膳ロボットと同程度の機能であれば学べる教材としました。これまで小中学生・高校生へエンジニアリング教育を展開してきた経験も踏まえ、初学者が困りそうなポイントを押さえて普通科の高校生でも扱えながらも、初学者向けとは思えない最先端のロボット・AI技術体験を提供できる教材です。



チームで大型ロボットを製作してものづくりのチームワークを学ぶ教材約60cm立方の大型ロボットを、5～6名のチームで組み立てます。機械組み立て、制御回路の配線、プログラミングなどを分担し、チームで一つのロボットを完成させる体験を通して、ものづくりに不可欠なチームワークを培います。




AIを積極活用し理工学系への苦手意識を乗り越えられる教材画像認識AIを自ら訓練する授業や、ChatGPTなどの生成AIを使って日本語の文章からプログラムを生成する授業も展開。最新のAIを積極的に活用し、テクノロジーを「自分でも扱える」と感じられる授業設計とすることで、ロボット×AI分野への興味を促します。








対戦機能付きでゲームのように楽しめる教材学べる教材だけではなく、まずは楽しめる教材としてロボットを使った対戦機能を搭載。やわらかいフリスビーをロボット同士で投げ合って相手ロボットを倒し合う、まるでゲームのようなロボットバトルを体験できます。弊機構主催の大会（エンジニア選手権）にも出場可能です。



京都橘高等学校への導入
文部科学省「高等学校DX加速化推進事業（DXハイスクール）」の2025年度採択校である京都橘高等学校（京都府京都市）にて導入いただき、9月より授業提供いたしました。27名の受講生徒を5チームに分け、9回の授業でロボットを各チーム1台製作、最終日にはロボット同士を対戦させた試合を行いました。授業の様子や受講生の声は下記のダイジェスト動画をご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=2pDvjOGDbV0


教材に関するお問い合わせ
本ロボット・AI教材に関するお問い合わせは、下記フォームよりお願いいたします。
教材に関するお問い合わせ

開発責任者 副代表理事 小林憲人 コメント


ロボットやAIは、今や誰にとっても身近な存在になりつつあります。進路に関わらず「最新技術とどう向き合うか」を考える機会を届けたいという思いから本教材を企画し、開発者一同、真剣に取り組んできました。 高校生の皆さんの未来を生きる力を育むとともに、本教材が普及することで社会全体のテクノロジーへの理解を深める一歩になれば幸いです。



代表理事 川節拓実 コメント


産業の担い手不足解消のため理系進学率を向上させねばという議論が話題になる中、シンプルな解決策は高校生に理系へ行きたい動機を与えること、何よりも「面白さを体験させる」ことです。これまでも高校生へのロボット教育を進めて参りましたが、機会さえあればロボットや工学に触れたい普通科高校生は多数います。最も人口の多い普通科高校で最先端のロボット・AI教育を展開することで、我が国が技術立国として発展し続けるための基盤創出を図ります。



次世代ロボットエンジニア支援機構とは
通称、Scramble（スクランブル）は、ロボット競技を活用し日本のものづくり界隈を牽引する次世代のエンジニア“挑戦的共創人材”を育成しています。地域のエンジニアが指導する小中学生向け地域ロボット部活動、普通科高校生をターゲットにした最先端のロボット・AI教材、小学生から大人まで全世代が参加可能なエンジニア選手権CoREの企画運営を通じて、挑戦的共創人材を育成しています。

詳細情報
一般社団法人次世代ロボットエンジニア支援機構（通称、Scramble）
所在地：京都府相楽郡精華町精華台7-5-1けいはんなオープンイノベーションセンター209号室
代表者：代表理事　川節拓実（京都大学工学部講師）
設立：2020年5月
URL：https://scramble-robot.org/
事業内容：次世代のエンジニア“挑戦的共創人材”の育成、地域ロボット部活動“ジュニアロボットチーム”の企画運営、エンジニア選手権（通称コア）の企画運営、高校向けロボット・AI教材の企画販売