京都の節分に「おばけ」の風習を復興-仮装で厄落とし

写真=司太夫さんが主宰する「こったいの会」の今年の様子

写真=司太夫さんが主宰する「こったいの会」の今年の様子

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 京都・嶋原の現役太夫、司太夫さんが主宰する「こったいの会」が2月3日、京都市内で「節分おばけ」のバスツアーを開催した。開催は9回目。

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 「おばけ」とは節分に異装をとり、厄を落とす風習。以前は町衆の文化としてまちなかに根付いていたが、最近では花街にだけ残る文化となっている。

 同ツアーは参加者が仮装し、八坂神社、壬生寺、北野天満宮、吉田神社の4カ所で参拝した。吉田神社ではツアー参加者へ井筒八ッ橋本舗の屋台店から茶や日本酒が振る舞われた。「もともとおばけを開催していることを知ってもらえていたので、ご厚意で出していただけるようになった」と司さん。

 仮装した参加者は同店の前で今年の恵方である東北東へ一斉に向き、恵方巻きを食べた。大阪から参加した口笛音楽奏者のもくまさあきさんは赤鬼に仮装し、「今年で6回目の参加になるがこの快感はやめられない。これで2009年の良いスタートが切れる」と話した。初めて参加したという車いすダンサーの奈佐誠司さんはバカ殿に仮装し「仮装のおかげで知らない人とも出会えて話しができる。みんな優しいし気持ちがいい」と振り返った。

 雨の中での開催となったが、多くの参拝者がおばけに仮装した同ツアー参加者へ声をかけていた。司さんは「普段と違う着物を着てみるなど、自然な形でまちの人にも参加してもらえるようになれば」と話す。

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