京都の外国人留学生が商店街に語学研修 「異文化理解」テーマに

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 京都信用金庫河原町支店(中京区)で10月19日、パレット河原町商店街(中京区)の店主らと店員を対象に、外国人留学生を講師に招いた語学研修ワークショップが行われた。主催は同商店街で、企画は京都市未来まちづくり100人委員会「国際チーム」。

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 パレット河原町商店街は、北が御池通、南が三条通の約200メートルの商店街。同商店街組合ではこれまで、京都市役所付近の再整備に伴い増加した国内観光客と、外国人観光客を「おもてなし」するために、バリアフリーや外国人旅行客の対応ワークショップなどに積極的に取り組んできた。

 今回は、外国人旅行客への対応に加え、外国人留学生を講師に迎え、留学生との交流もはかった。講師は中国、カナダ、韓国からの留学生5名と京都府国際センターのアリス・ボナミさんの6名。参加者は業態ごとにファッション、飲食、小売りの3つのグループに分かれ、留学生がグループをローテーションし、それぞれの言語で観光客からされることが多い質問を投げかけた。「ナッツアレルギーですが、ナッツが入っているメニューはどれですか」などの質問文が用意されていた。

 英語は過去のワークショップでも取り扱っていたようで、参加者は質問を理解し、片言ながらも対応した。一方、中国語や韓国語は、うまく対応できず、戸惑う姿が見られた。海外経験のあるベテラン店主が、「こういう意味では」と見当を付けながら、グループで協力して質問に対応した。中国語の対応では、留学生に漢字を書いてもらい、参加者も漢字で回答するというように、さまざまな手段でコミュニケーションをとっていた。

 留学生からは「数字は読むより、書いてもらった方がわかりやすい」、「留学生と思ったら、英語のメニューを出す前に、日本語のメニューは必要ですかと聴いてもらえるとうれしい」などの意見があった。参加者からは「発音が下手でも伝わりますか」と質問し、「発音がうまくなくても店員から母国語で迎えてくれるとうれしい」と笑顔で応えていた。

 講習の最後に、アリスさんは「言葉がわからなくて困っても、笑顔でコミュニケーションをとろうとする姿がうれしく思う」と参加者に話し、「利用する」を「使える」と言い替えるなど、簡単な日本語を使うと、留学生や外国人に伝わりやすいとアドバイスした。

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