蛸薬師通に店を構える「osteria Bastille」（オステリア・バスティーユ・京都市中京区蛸薬師烏丸東入ル、TEL 075-222-0788）が1月、「まかない シカ肉カレー」（500円）のテークアウト販売を始めた。

　同店では、滋賀県・朽木でまちおこしの一環でシカをレストランへ卸していることを知り、その味がおいしかったことからシカ肉を仕入れている。20キロから30キロの半身をさばき、ロースはロティ、もも肉はステーキ、すじは煮込みで提供する。

　メニュー誕生のきっかけは骨ごと煮込んで作った賄いのおでん。おでんが余った際、カレー粉を入れてみたのが始まりだという。スタッフや常連に好評を得たことから、もも肉を加え、1月からメニューとして提供することにした。

　トマトソースをたっぷり使い、シカ肉は圧力鍋で柔らかくなるまで煮込む。スパイスは13種類を調合した。特徴の一つでもある大根は、形がなくなるまで煮込んだ。「大根を使うことで（味に）丸みが出てシカ肉と相性がぴったり。うま味の後に辛みが感じられるカレーを目指した」とオーナーシェフの山本知さん。「ジビエは料理人にとって個性が出しやすく取り組みがいのある食材」とも。鶏ブイヨンと炒めタマネギで炊いたライスと自家製のピクルスが付く。

　カレーは、既にリピーター客の姿も見られる。「女性同士の来店が多いので、男性の方にも食べてもらいやすいようにという思いもあった」と山本さん。実際、男性の支持が高いという。

　価格は500円。店内では、サラダを付けて850円で提供している。4月ごろまでの提供を予定。

　営業時間は11時30分～15時、18時～22時30分。火曜定休。